
シンガポールではボムシェルター付きの家に住む必要があると聞いたけど、ボムシェルターってなんなんだろう?



湯舟のついた家に住みたいけどシンガポールでは珍しいのかな?
シンガポールの住宅の仕組みは、日本と大きく異なります。初めてシンガポールに住むことになった人の多くが、「え、これって普通なの?」と驚くポイントがいくつもあります。
この記事では、シンガポールの家にあるもの・ないもの・よく使われているものを、日本の家と比較しながらご紹介します!


- シンガポールで妻・子供2人・ヘルパーさんの5人で暮らしています。
- 現在、現地採用でシンガポール勤務
- 過去に駐在員を経験
家の種類
シンガポールの家は、大きく、コンドミニアム、HDB、一軒家の3つに分けられます。



駐在員の方の多くはコンドミニアムに住むことになるでしょう
コンドミニアム(コンド)
プライベートな高級マンションで、プールやジムなどの充実した共用施設があるのが魅力。HDBよりも価格は高めですが、設備が整っているため人気があります。
Condo (コンド)と略すことが多く、英語でも日本語でもコンドで通じます。





プールやジムが付いていることが多いですが、持て余している人もおおいのではないでしょうか
HDB(公団住宅)
国が提供する一般市民向けの住宅で、シンガポール人口の約8割がHDBに住んでいます。手頃な価格で購入・賃貸でき、政府の補助も受けられるのが特徴です。





私はいまコンドに住んでいますが、設備を使いこなせていないので、いつかHDBに住みたいです
一軒家(Landed Property)
広い敷地を持つ戸建て住宅で、裕福な家庭が住むことが多いです。土地の所有権を持てるため資産価値が高く、庭付きの家が一般的です。





少なくとも私にはぜんぜん縁のない物件かなと思います
シンガポールの家にある設備
ダストシュート(Garbage Chute)
シンガポールのHDB(公団住宅)やコンドミニアムの多くには、各フロアあるいは各ユニットに「ダストシュート」と呼ばれるゴミ投入口があります。これは建物内に設置された縦型のゴミ処理設備で、住民は袋に入れたゴミをそのまま投入口に入れるだけで処理できます。
ダストシュートでは、24時間いつでもゴミ捨てが可能で、可燃ゴミや不燃ゴミなどの分別も必要ありません。日本のように決まった曜日にゴミを出す必要がなく、とても便利です(ただ、ダストシュートにものを捨てると、それなりに音がするので深夜に捨てるのはやめた方がいいですね)



私はシンガポールに来るまでは、虫の心配や子供がイタズラしたらどうしようと、ダストシュートに懐疑的でしたが、使ってみたらとっても便利で清潔で、とても気に入っています。




ボムシェルター(Bomb Shelter)
シンガポールの住宅には、「ボムシェルター」と呼ばれる部屋があります。これは万が一の戦争や災害時に備えて、国の規定で設置が義務付けられている防空壕です。
賃貸の場合、家には義務としてボムシェルターが備えてありますので、特に意識しなくてもボムシェルター付きの家に住むことになります。
鉄製のドアがついており、壁も分厚く頑丈に作られています。普段は物置やストレージとして使われることが多いですが、室内が暑くなりやすいため、居住空間として使うことはあまりありません。



内見でいろいろな家に行った経験から言って、平時は物置として使う人が多いかなと思います
プール・テニスコート・ジム(コンドミニアムの設備)
コンドには、テニスコート、プール、ジム、BBQピットなどの共用施設が備わっていることが一般的。特にプールはほとんどのコンドに設置されており、子どもから大人まで気軽に楽しめます。日本のマンションではなかなか見られない贅沢な設備ですね。











私はケチくさい性格なので「家賃払っているんだから、頑張ってプールに入って元を取らなければ!」と思ってしまいます
地下駐車場(コンドミニアム)
シンガポールのコンドには、地下駐車場が整備されていることが多く、住民専用の駐車スペースが確保されています。HDBでは立体駐車場が主流ですが、シンガポールは車の保有コストが高いため、そもそもマイカーを持たない人も多いです。そのため、日本のように「駐車場探しで苦労する」ということは少ないかもしれません。
タクシーやGrabも、指定すれば地下駐車場まで来てくれます。地下駐車場から住居ユニットまではエレベータで上がるだけなので、雨が降っている日や荷物の多い日は大変助かります。





私は車を持っていないので全然関係ありませんが、地下駐車場を通れば雨に濡れないので助かっています
メイド部屋・メイド用トイレ
シンガポールの中級以上のコンドミニアムや一戸建て住宅には、メイド(ヘルパーさん)用の小さな部屋が設置されていることが一般的です。
この部屋は家族用の寝室とは別に設計され、バスルーム(トイレとシャワー)が付いていることもあります。シンガポールでは住み込みのメイドを雇う家庭が多く、彼女たちのための専用スペースが確保されているのです。日本ではなじみのない設備ですが、シンガポールの生活文化の一部と言えるでしょう。



ちょっと古め(?)のコンドには、付いている印象があります
シンガポールの家にない設備
玄関
日本の家にある「玄関」は、シンガポールの家にはほとんどありません。日本のように靴を脱いで上がるスペースがなく、室内に直接入る構造になっています。そのため、靴は玄関ドアの外に置くことが一般的ですが、コンドミニアムなどでは共用スペースのため、靴を外に置かないようルールが決められていることもあります。





玄関がないので、上の写真のように靴おき・靴箱を、部屋の外に置いている家が多いかなと思います。
湯舟(バスタブ)
日本の家には当たり前のようにある「湯舟」ですが、シンガポールの住宅ではほとんど見られません。バスルームにはシャワーのみが設置されていることが一般的です。
これはシンガポールの気候が一年中暑く、お風呂に浸かる文化が根付いていないことが理由の一つ。ただ、コンドでは、日本人含め海外から移り住んでいることも多いので、湯舟つきのユニットは探せば、それなりに見つかると思います。





日本だったら寒い日は湯舟で暖まりたいところですが、年中暑いシンガポールではシャワーでも十分で、慣れちゃえばどうってことないかな~と思います
シンガポールの家でよく使われるもの
天井ファン(Ceiling Fan)
暑さ対策のため、天井ファンが多くの家で使われています。エアコンと併用することで電気代の節約にもなります。





照明と一体化したものが多いです。
エアコン
一年中暑いシンガポールでは、エアコンは必須アイテム。ほぼ全ての部屋に設置されており、特に寝室には個別のエアコンがあるのが一般的です。



エアコンは重要設備なので、「賃貸契約」上でメンテナンス義務が課せられることが多いです。


可動式の物干しざお
ベランダが限られるため、可動式の物干しざおが使われています。HDBでは窓の外に設置するタイプが一般的です。







特にHDBでは、よく窓から出た物干しざおで洗濯物を乾かしているのをよく見かけます。コンドでは、ベランダで干している人が多いですね。
まとめ
シンガポールの家は、日本とは違った特徴がたくさんあります。ゴミ捨てが楽なダストシュートや、災害に備えたボムシェルター、豪華なコンドミニアムの設備など、暮らしやすさを重視した設計が多い一方で、日本人にとっては「湯舟がないのは寂しい…」と感じることもあるかもしれません。
住んでみて初めて分かるシンガポールの住宅事情。これからシンガポールに移住を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください!



記事が参考になれば幸いです!