シンガポール

シンガポールの確定申告の仕組み・日本とシンガポールの個人所得税(Individual Income Tax)を比較!

現地採用で働くことになったけど、所得税はどういう扱いになるのかな

シンガポールで所得を得た場合、所得税はどうなるのか知りたい

日本とシンガポールの個人所得税の制度は大きく異なります。この記事では、両国の所得税の払い方の違いを詳しく解説します。

記事を書いているのはこんな人

ぺとり

  • シンガポールで妻・子供2人・ヘルパーさんの5人で暮らしています。
  • 現在、現地採用でシンガポール勤務
  • 過去に駐在員を経験

この記事の要約

この記事の結論をまとめると、以下の表の通りとなります。

以下に各項目を詳しく説明しますね

日本・シンガポールの個人所得税の違い

日本の仕組み

日本では、サラリーマンとフリーランス・自営業者では所得税の払い方が違います。

まとめると以下のような形になります。

  • 日本のサラリーマン:源泉徴収によって会社経由で自動的に所得税を納付する。確定申告は行わなくても問題ありません。
  • 日本のフリーランス・自営業者:1年ごとに確定申告を行い、収入を申告する。収入に応じて決定される所得税を、自分で納付する必要がある。

日本のサラリーマンは確定申告をしてもしなくても構いませんが、確定申告をした場合、払いすぎた税金が返ってくる場合があります。

シンガポールの仕組み

一方、シンガポールでは全ての個人が毎年、確定申告を行うことで収入を申告します。

  • シンガポール:サラリーマン、フリーランス・自営業者に関係なく、1年ごとに確定申告を行い、収入を申告する。収入に応じて決定される所得税を、自分で納付する。

なお、駐在の場合は、申告手続きをまとめて会計事務所に委託するのが一般的ですので、会社の指示に従っていれば問題ないでしょう。

日本で確定申告をしたことがあれば、シンガポールの確定申告はそれほど難しくないと思います。

確定申告の時期・通知の違い

日本

日本では、収入があった翌年の2月中旬~3月中旬が、確定申告の時期となります。

例:2023年の収入の確定申告は、2024年2月中旬~3月中旬の確定申告の時期に行う。

シンガポール

シンガポールでは、収入があった翌年の3月1日~4月15日が、確定申告の時期となります。

確定申告の時期になると、シンガポールで個人所得税を管轄するIRAS (Inland Revenue Authority of Singapore)から、Working Visaを取得する際に登録したメールアドレスか電話番号(SMS)に連絡が来ると思います。

税率の違い

所得が多いほどたくさん税金を払う仕組み(累進課税)は、日本でもシンガポールでも同じですが、シンガポールのほうが税率が低い傾向があります。

  • 日本:所得によって5%〜45%まで変動。
  • シンガポール:所得によって0%〜22%まで変動。

具体的な所得と税金の比較

具体的な所得と税金の違いは以下のような感じになります。

年収1000万円のときの手取り
日本:おおよそ、250万円程度の税金を支払うことになり、手取りは750万円程度となる。

シンガポール:おおよそ、50万円程度の税金を支払うことになり、手取りは950万円程度となる。
年収2000万円のときの手取り
日本:おおよそ、700万円程度の税金を支払うことになり、手取りは1300万円程度となる。

シンガポール:おおよそ、200万円程度の税金を支払うことになり、手取りは1800万円程度となる。
年収3000万円のときの手取り
日本:おおよそ、1200万円程度の税金を支払うことになり、手取りは1800万円程度となる。

シンガポール:おおよそ、400万円程度の税金を支払うことになり、手取りは2600万円程度となる。

1 SGD = 110 JPYで計算しています。控除の具合も人によって違うので参考程度でどうぞ。

税金の払い方

銀行振込、電子納税などに対応しているのは、日本もシンガポールも同じですが、面白いのは、シンガポールでは、銀行引き落とし(GIRO)による12か月分割払いにも対応しているところです。

分割払いにしても利子はかかりません。

おわりに

日本とシンガポールの所得税の違いについてまとめました。

記事がどなたかの役に立てば幸いです

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