私は、現在、シンガポールに現地採用で働いています。一方、アジア諸国に日本企業の駐在員として滞在したこともあります。
金銭的な面で、メリット盛りだくさんの駐在ですが、現地採用で働くことのメリットもそれなりにあります。
この記事では、現地採用で働くことのメリットを紹介します。
記事を書いているのはこんな人
ぺとり
・シンガポールで妻・子供2人・ヘルパーさんの5人で暮らしています。
・過去に駐在員を経験
・新人の時はやる気に満ちていたが、だんだん仕事への意欲無くし今に至る
現地採用とは?
そもそも現地採用で働くとはどういう状態なのでしょうか?
まず、現地採用で働く場合は、渡航先の会社に雇用して貰う必要があります。見事、希望の会社に採用されれば、会社はあなたを雇うためにWorking Visaの申請をします。無事に、Working Visaが取得できれば、現地の会社で働くことになります。
条件の良いポストには、現地人のみならず、外国人からも応募があるので、その候補者たちから採用を勝ち取る必要があります。
シンガポールの場合
シンガポールは、全労働者のうち約30%が外国籍の労働者であり、外国から労働力を入れることが日常的に行われています。
また、シンガポール政府は不景気などで失業者が増えた場合は自国民を守るために、このような外国人労働者をビザを出さない場合があることを明言しています。
このようにシンガポールで外国人労働者は、調整可能な労働力として重要な意味を持っています。
現地採用のメリット
現地採用のメリット①「働きたい国を選べる」
駐在員には無い、現地採用の最も大きなメリットは、働きたい国を自分で選べることでしょう。
駐在では赴任先がどこになるかは会社の意向が大きく、住みたい国になるとは限りません。
一方、現地採用では、現地の国の採用を貰えれば働きたい国を自分で選ぶことが出来ます。
現地採用のメリット②「行くのも帰るのも自分次第」
駐在では、赴任・帰国のタイミングは、会社の意向が大きく、多少は駐在員の意向が組まれたとしても、希望通りになるとは限りません。また、無事に赴任して現地の生活を楽しむことが出来ても、駐在期間が終われば帰国することになります。
一方、現地採用では行くのも帰るのも自分で決めることが出来ます。もっとその国で働きたいなら働けばいいし、帰りたいなら帰ってもいい。決めるのは自分です。
現地の会社をクビになれば帰国せざるを得ませんが、「それもまた人生だ」と思えるなら、現地採用も悪くないでしょう。
現地採用のメリット③「日本人と関わらなくていい」
私だけかもしれませんが、日本人と仕事をするのが嫌で、それがなくなったのが、私にとっては大きなメリットでした。
駐在のときは、定期的に日本から出張者がいて、飲み会をセッティングしたり、偉い人のアテンドしたりしていました。
昔はやる気があったのですが、今は可能な限り働きたくないのです。
現地採用のデメリット
駐在のほうが金銭的メリットが大きい
駐在と現地採用を比べると、駐在のほうが金銭的なメリットがはるかに大きいでしょう。ざっと考えただけでも以下のような利点があります。
- 駐在員は、家賃がタダ(会社負担)
- 駐在員は、保険がタダ(会社がグループ保険に入ってくれる)
- 駐在員は、家族への手当が厚く教育費が支給されることもある
- これとは別に、海外手当を貰えることもある
駐在中はお金が貯まる人が多いと思います(散財する人もいますが)。
また現地採用に比べれば、業務面でも日本のサポートが得られるため、慣れていない間は助かる場面が多いと思います。
例えば、現地採用では住むところは自分で探して自分で契約する必要がありますが、駐在ではこういったところは会社が手配してくれるのでずいぶん楽になるでしょう。
また、業務面でも、いきなり外国語の職場で働くというよりも日本語を使いながら慣れていくことが出来る点はメリットになるでしょう。
現地採用は、理不尽にクビになることがある
不景気で失業者が増えた場合、多くの国で外国人労働者は真っ先にクビを切られる対象になります。
これは、自国民の雇用を守るために必要な措置で、政府が主導してワーキングビザの発行条件を厳しくするなどして外国人労働者の数を調整します。
他にも、基本的に自国民を使う方が会社のコストは小さくすむため、会社が外国人労働者から自国民に切り替えを行う場合もあり、この場合でも外国人労働者はクビにされてしまいます。
このように、外国人労働者の雇用は安定しづらい点は、現地採用のデメリットになるでしょう。
駐在なら、たとえ駐在先の国から追い出されても日本で働けるので安心ですね
駐在・現地採用どっちがいい?
駐在・現地採用どっちがいい?という話では、
「絶対に駐在がいい」(行きたい国に行ける限りは)
と思います。何しろ、家賃はタダな上に、海外手当まで貰えますからね。駐在で行きたい国に行ける限りは駐在が良いでしょう。
ただし、駐在は会社都合の部分が大きいので、行けるまで辞令を待たなければならないし、せっかく行けたとしても、思ったより早く帰ることになるかもしれません。
この国でもっと働きたい!と思ったら
「もっとこの国にいたい!」、「この国でもっと働きたい!」、「駐在の任期に縛られたくない!」と思ったら、現地採用で働くことを検討してもよいかもしれません。
現地採用は、駐在よりも雇用が安定しないし、様々なことを自分の責任で進めなければいけませんが、反面、うまくいったときの喜びもひとしおです。
クビになってもしばらく生活できる!と思ったら
現地採用のデメリットとして、理不尽にクビになるケースがあることはすでに述べましたが、「クビになってもなんとかなる!」と思えたら、現地採用を考えてもいいかもしれません。
たとえ、帰国を余儀なくされたとしても、現地採用で働いた経験はきっと日本で生かせるでしょう。
おわりに
私は、将来、海外で現地採用で働こうとは、まったく考えていませんでした。
ただ、日本企業の駐在を通して、海外で働くことの魅力に気づき、「自分の意志で、住みたい国で働きたい!」と思うようになりました。
この記事がどなたかの役に立てば幸いです。
コメント欄や、Xで感想いただけると嬉しいです!!