シンガポールでは住み込みの家政婦を雇うのが普通だと聞いたけど実際のところどうなんだろう?
ヘルパーさんを雇いたいけど、一緒に生活できるか不安・・・
シンガポールでは共働きが多く、住み込みの家政婦さん(ヘルパーさん)を雇って家事を任せることが一般的に行われています。
この記事では、実際に住み込みのヘルパーさんを雇って一緒に生活している我が家の実情をお話しします!
記事を書いているのはこんな人
ぺとり
- シンガポールで妻・子供2人・ヘルパーさんの5人暮らし
- 現在、現地採用でシンガポール勤務
- 過去に駐在員を経験
シンガポールのメイド文化
シンガポールでは、「メイド」や「ヘルパー」 と呼ばれる外国人家政婦を雇う文化が根付いています。特に共働き世帯や高齢者世帯、小さな子どもがいる家庭では、ヘルパーを雇うことが一般的です。以下に、シンガポールのヘルパー文化の特徴を解説します。
シンガポール人には、「メイド」というより「ヘルパー (helper)」と言ったほうが伝わりやすいですよ!
ヘルパーとは?
ヘルパーは主にフィリピン、インドネシア、ミャンマー、スリランカ などから来た外国人家政婦で、家事や育児、介護をサポートする仕事を担います。シンガポールには約24万人のヘルパーが働いているとされ、特に中間層以上の家庭では一般的に雇われています。
ヘルパーを雇う理由
共働きが一般的
シンガポールでは共働き世帯が多く、夫婦ともにフルタイムで働くケースが一般的です。そのため、家事や育児をサポートしてくれるヘルパーを雇う家庭が多いです。
育児・教育のサポート
シンガポールでは教育熱心な家庭が多く、子どもが習い事や学校で忙しいスケジュールをこなすことが普通です。ヘルパーが送り迎えを担当したり、食事の準備をしたりすることで、親の負担が軽減されます。
我が家もヘルパーさんに家事と子供の送り迎えをお願いしています。
高齢者介護
シンガポールでは高齢化が進んでおり、政府の支援もあるため、介護目的でヘルパーを雇う家庭も増えています。
ヘルパーの雇用制度
シンガポール政府はヘルパーの雇用に関して厳しい規制を設けています。
- 雇用主の条件: 安定した収入が必要で、ヘルパーの生活費を負担できることが条件。
- メイド保険(Maid Insurance): 雇用主は、メイドの傷病をカバーする保険に入る義務があります。
- 税金(Levy): ヘルパーを雇う家庭は政府に月額SGD300~450の税金を払う必要がある(条件により割引あり)。
- 労働ビザ (Work Permit): ヘルパーは「Foreign Domestic Worker (FDW)」というビザで就労し、契約期間は通常2年。
- 最低給与: ヘルパーの月給はSGD600~900程度が一般的(経験や国籍により異なる)。
ヘルパーの労働条件
住み込みが基本
シンガポールではヘルパーは基本的に雇い主の家に住み込みで働きます。雇用主はヘルパーに個室またはプライバシーを確保できるスペースを提供する義務があります。
部屋が多めである必要がありますね
休日と福利厚生
休日や帰国休暇は、雇用契約によって様々です。
- 最低月1回の休日(通常週1回の日曜休み)
- 医療費は雇用主が負担
- 年に1回の帰国休暇を与える雇用主もいる
うちはシンガポールの祝日に合わせて休んでもらっていますが、祝日は1年に一度クリスマスのみ、という条件にしている人も知っています
ヘルパーとの関係性
ヘルパーとの関係性は、家庭によって様々です。
私が実際聞いた例を紹介しますね。
家族の一員として扱う
20代の同僚のシンガポール人は、子供のころからずっとヘルパーと暮らしていて、親戚よりずっと絆の強い関係となっているそうです。
上の動画では、子供のことは両親よりもヘルパーさんのほうがずっと詳しいです。面白いですね!
ビジネスライクに接する
家庭によっては、ヘルパーはヘルパー、家族は家族、という感じで完全に分かれています。余談ですが、最近、ヘルパーを雇い始めた私の同僚は、ここ2年の間に6回、ヘルパーを替えたそうです。
まあ、合わないものは合わないのでお互い無理しないほうがいいですね
ヘルパーにまつわる問題
ヘルパーさんにまつわる問題では、雇用主によるヘルパーいじめが大きく問題になりました。
このニュースを聞くといつも胸が痛くなります・・・
日本人がメイドを雇うのは?
日本人の家庭でヘルパーさんを雇っている家庭は、けっこう聞きます。皆さん、それぞれ上手くやっているようですが、たまに問題も聞きます。
文化の違い
日本人なら当然そうするだろう、ということが外国人ヘルパーさんには通じないので、そういうことでストレスが溜まることがあるようです。
ヘルパーさんには、普通のことなので注意するのも難しそうですね。
言葉の壁
意思疎通は、基本的に英語になりますが、雇用主もヘルパーさんも英語が上手じゃない場合は、意思疎通に苦労するかもしれません。
言葉の壁が問題になりそうなら、英語の上手なフィリピン人のヘルパーさんがいいかもしれないですね。
ただ、フィリピン人のヘルパーさんは人気があって給料が高いですよ~
完璧な日本食は作れないかも・・・
ヘルパーさんには、ぜひ日本食を作ってほしいところですが、日本人が思い描く日本食を作ってもらうのはちょっと無理かもしれません・・・。
かなり時間をかけて教えて、覚えてもらわないと難しいかなと思います。
わが家では、平日、ヘルパーさんに味噌汁などの日本食も作ってもらい美味しく食べていますが、それでも週末におくさんが作る食事を食べると、美味しすぎて毎回びっくりします。
毎週、楽しみにしています
雇用主の家事スキルが落ちる
私に限って言えば(?)、こちらではヘルパーさんが家事を全部やってくれるので、私は週末、皿洗いをするくらいで、すっかり料理をしなくなってしまいました。
日本でやっていけるのか心配です
おわりに
シンガポールのメイド文化、いかがでしたか?
日本では住み込みの家政婦さんを雇うのはかなり難しいですが、シンガポールでは制度が整っており人材も豊富です。
ぜひ一度、検討してみてはいかがでしょうか?
外国人家政婦さんを雇えるのも、シンガポールにいるうちだけかもしれません。